Kyoto Brewing Co.

冬の気まぐれ 2018年 (Fuyu no Kimagure 2018)

“気まぐれ“シリーズはそのリリースの度に姿を変え、新しいテクニックや原材料を試す絶好の機会となります。レシピは季節や年ごとに異なり、その時の仕込みから得られた教訓は将来の新たなビールの誕生へとつながるもしくは既存ビールのアップグレードのために活かされます。目を向ける要素は様々あるものの、その中でも特にホップがその主役となることが多く今年の”冬の気まぐれ“においてもその例外ではありません。

近頃では多くの人がセッションIPAといって頭に浮かべるのはフルーティー、柑橘系、そして、ジューシーといった特徴ではないでしょうか。こうした要素を捉えたビールが注目を得ることは十分理解しておりますが、こういった特徴をそのスタイルに与えるが故によく選ばれる品種以外のホップに今回は目を向けたいとの思いに至りました。倉庫にあるホップの在庫を眺めるとCalypsoにすぐに目に留まりました。このホップは林檎や梨、トロピカルフルーツといったフルーツ感から草っぽさやハーブ感といった幅広い風味や味わいを感じさせるといわれています。この特徴は私たちが使うアメリカンエール酵母がもつ白ぶどうを感じさせる特徴と良い相乗効果を生むのではと考えて今回の主役に据え、さらにその風味や味わいのバランスをとるべくCascadeやEl Doradoといったホップも併せて使うことにしました。そして、65%のピルスナー麦芽、25%の小麦麦芽、8%のオーツ麦芽という麦芽構成によるシンプルでおいしいモルト感の上にこれらのホップ感がうまく重なることによって低アルコール度数でありながらも豊かな味わいと特徴をもったビールとなりました。

ドライで飲み易く、爽やかなフルーツとハーブ感漂う今回のビールは今までで最もユニークな“冬の気まぐれ”の一つと言え、この季節を通してお楽しみいただけることでしょう!

スタイル: セッションIPA

モルト:
Pilsner, Wheat, Oats

ホップ:
ビタリング - Columbus
味・アロマ - El Dorado, Cascade, Calypso

酵母: American Ale

ABV: 4.5%

IBU: 20

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4