Kyoto Brewing Co.

楓吹雪 (Maple Blizzard)

一店舗に樽を1本まで

クラフトビール好きで、名古屋のY.Marketを知らない人はいないでしょう。もちろん京都醸造の面々も、愛してやまない醸造所。Y.Marketはつい最近、2012年に醸造を始めたばかりにもかかわらず、今では日本を代表するクラフトビール醸造所のひとつになっているといえるのではないでしょうか。どちらの醸造所もホップが大好きな醸造所ですが、加地さんと中西さんの二人がつくりだすバラエティに富んだビールの数々に京都醸造は常に感心ささせられることしきりです。

お二人とはビールのイベントで知り合って楽しいひとときを過ごすことができたのですが、聞くと、加地さんがブルワーになった経緯にはかなりユニークなバックストーリーがあることがわかりました。それは、ワーキングホリデーで働いていたカナダで醸造を志すきっかけに触れたこと、そして、今はGodspeed Brewing.で醸造責任者をしているLucという、共通のよき友人であり、アドバイザーがいたことです。加えて、伊勢角屋ビールで長らく醸造に携わってこられた中西さんがY.Marketに加わったことで、さながら日本のクラフトビール界におけるドリームチームのような醸造チームがY.Marketに出来上がりました。

今回のコラボレーションでの仕込みにあたって、色々と意見を交換していく中で出た結論は、それぞれが得意とするスタイルのビールを相手の醸造所で仕込んでみよう、というアイデアでした。その結果、Y.Marketで仕込んだセッションベルジャンIPA(いちょう乱舞)は京都醸造のハウスイーストであるベルギー酵母を使いつつも、Y.Marketらしくシムコーとセンテニアルホップが感じられる仕上がりに、一方で京都醸造で仕込むときは京都醸造のビールに共通する柔らかくドライなビールでありながら、Y.Marketのスタイルに倣ってイーストとホップを選びました。その結果ノースウェストイーストを使って出来あがったアメリカンアンバーエール(楓吹雪)は、モザイクホップの良さを最大限に引き出しつつ、モルト好きにも、ホップ好きにも満足のいただける仕上がりとなりました。

名前の由来について:『楓』という言葉は、単に『カエデの樹木』のことを指すだけでなく、秋の季節の移ろいにしたがってその色合いを変えることから、日本人にとっては紅葉を思い起こさせる言葉でもあります。紅葉の季節のちょうど終わりにこのビールをリリースするにあたって、紅葉の季節の終わり際、風に舞っていっせいに散る楓の葉を思い起こさせるような色合いのビールに仕上がったことから、この名前となりました。

スタイル: アメリカン・アンバー・エール

モルト:
Maris Otter, Pilsner, Cara Aroma, Roasted Barley

ホップ:
ビタリング - Simcoe
味・アロマ - Mosaic, Simcoe

酵母: Northwest Ale

ABV: 6.0%

IBU: 34

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.3