Kyoto Brewing Co.
はばかりさん (Habakari-san)
一店舗に樽を1本まで
青森は京都醸造の創業者3人が2005年に出会った場所であり、その意味でも私たちにとって重要な意味をもつ地と言えます。この“青い森”へ心強く惹かれてギャレス・バーンズさんが Be Easy Brewingを2016年後半に立ち上げ、青森とビールに対する愛情からすぐに私たちは固い友情でつながることとなりました。
京都醸造にて仕込んだビールは古典的なベルジャン・ウィットとしましたが、ケトルサワー製法とユニークなボタニカル素材を使用したことでそのスタイルの21世紀版となるようなひねりを加えました。このスタイルが中世に初めて現れた当時、高い割合で使用された小麦や今日ほど醸造設備や技術が発達していなかったという事実によって、当時のビールは幾分かの酸味が感じられただろうと想像できます。時代とともに当時のスタイルから磨き落とされていったこうしたユニークな特徴を蘇らせるともに、そのスタイルを定義づけるオレンジピールやコリアンダーといったボタニカル系の素材を使うということとしました。ですが今回はこうしたものより一層華やかさのある柑橘系の素材に目を向け、タイ料理で広く使われるレモングラスをオレンジピールの代わりに、ライムリーフをコリアンダーの代わりにそれぞれ使っています。
それによって今回のビールは優しい酸味と濁りをもち、さらには口の中に広がる風味がレモンやライムからヨーグルトやクリームのニュアンスへ変わっていくような、そんな爽やかな柑橘系の特徴に仕上がりました。今回のコラボの根底にあったともいえる“やってみる”という精神が宿ったユニークなビールといえるのではないでしょうか!
名前の由来: 今回コラボした Be Easy Brewingでは、津軽弁にこだわったネーミングをビールの商品名にされています。これに倣って、私たちの醸造所で作るコラボビールには、京都の言葉を使ってみることにしました。
「はばかりさん」という言葉は、「ご苦労さん」や「お疲れさん」といった意味の京ことばです。今ではすっかり使われる機会が少なくなりましたが、この言葉はまさに、青森と京都という遠距離を行き来してコラボを実現させた両ブルワリーを、また、醸造過程においてレモングラスやライムリーフといった原材料の使い方に試行錯誤しながらも納得のいくビールに仕上げることができた自分たちを労うのにぴったりの言葉と言えるのではないでしょうか。
みなさん、ほんまおおきに。はばかりさんどした。
スタイル: サワー・ベルジャン・ウィット
- モルト:
- Pilsner, Wheat, Flaked Wheat, Flaked Oats
- ホップ:
- ビタリング - Merkur
- 味・アロマ - Motueka
?
- Other:
- Lemongrass, Kafir Lime Leaves
?
酵母: Belgian Ale
ABV: 5.0%
IBU: 5
ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.5