Kyoto Brewing Co.

維新伝心 (Ishin Denshin)

一店舗に樽を1本まで

Saison Dupontなくして京都醸造は存在し得なかった、と言ってもいいほど我々にとっては大きな存在のビールです。ヘッドブルワーがビール造りに興味を持って、醸造を志すきっかけになったビールでもあり、そして創業者3名ともが愛してやまないビールでもあります。我々の定番ビールのひとつである『一期一会』はセゾンスタイルのビールですが、一方ではセゾンはこれだけにとどまらないとも思い続けているところです。

9月のはじめにBrussels Beer Projectの招待でベルギーでコラボによる仕込をした経験から、ベルギーで学んだことをビールに活かしたいと考えました。今回のビールに使用した酵母、もとの菌株はかの有名な、そして我々が愛してやまないDupont醸造所由来との噂もあるドライイーストです。この酵母を使用して、Brussels Beer Projectでのやり方を我々なりにさらに現代風のビールに解釈し直してみました。麦芽は全てベルギー産であるものの、伝統的なセゾンスタイルのビールに使われるスパーシーで土っぽいノーブルホップの代わりに、酵母の醸し出すフルーツ感にマッチする柑橘感とトロピカルフルーツ感の強いホップを使ってみました。その結果、ほのかな酸味とキリッとした飲み口のドライな仕上がりでありながら、桃やマンゴーを思わせるジューシーなホップのキャラクターが感じられるセゾンが出来上がりました。ベルギービールの伝統と現代のクラフトビールの手法が交差する今回のセゾン、是非お楽しみください!

名前の由来について:セゾンというスタイルはその発祥の地ベルギーでも大手のラガービールに押される形で長らく忘れさられた存在になっていました。それをリバイバルしたのは、アメリカや日本のビール愛好家たち。彼らが本国ベルギーを離れたところで、このビールが再び脚光を浴びるように熱心な活動を行った結果、今のように再びセゾンが陽の目をみることになりました。現在では、ビール造りをする醸造家が世界的な規模で増えるに伴って、新たに開発された仕込みの手法やビールの材料などを伝統的なビールと組み合わせることで、オリジナルのベルギーにも存在しなかったような様々な味わいのビールが次々と生み出されています。 『維新伝心』は、スタイルを継承しつつも新しいことへの取り組みの姿勢を表すこのセゾンにぴったりだと考えて、このようなネーミングとしました。

スタイル: セゾン

モルト:
Pilsner, Pale Ale, Wheat

ホップ:
ビタリング - Millenium
味・アロマ - Citra, Nelson Sauvin, HBC 344

酵母: Belle Saison

ABV: 5.6%

IBU: 28

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4