Kyoto Brewing Co.

巴 (Tomoe)

このIPAは、一世を風靡しているバイオトランスフォーメーションという醸造テクニックをためすために、創意工夫を施しました。バイオトランスフォーメーションとは、主には酵母が発酵中にホップ成分と反応するときに起こる化学変化のことです。その結果、ホップだけ、酵母だけでは作り得ない新たなアロマやフレーバーの成分がビールの中に作られます。難しい話はおいといてここで言いたいことは、New England IPAはこのバイオトランスフォーメーションがカギとなっているということです。ただ単に酵母とホップが接触すればいいということではなく、この反応は酵母自体の生物学的特性にも大きく依存しているのが面白いところでもあります。ですので、バイオトランスフォーメーションが起こる程度というのは、使用する酵母の種類によって変わってきます。

今回の仕込みではちょっとした遊びで、アメリカン酵母とベルジャン酵母の2つの酵母で発酵させることにしました。そのおかげで、今まで造ったIPAの中でも特にユニークなものが出来上がりました。New England IPAを狙ったわけではないですが、普段のホップ使いでは出ないアロマとフレーバーがあって、これはバイオトランスフォーメーションの賜物と言ってよいでしょう。優しめのモルト感とシャープで甘味のある柑橘感がちょうどよく、ベルジャン酵母によるドライさがホップの重みを感じさせない仕上がりになっています。創作に満ち溢れたこの作品にきっと納得していただけるはずです。ぜひご賞味あれ!

名前の由来: 水と水が交わるようにひとつに溶け合う。日本の伝統的な巴(ともえ)の紋に、今回挑戦したバイオトランスフォーメーションという醸造技法のかたちを見つけました。ホップと酵母の二項だけではなく、アメリカン酵母とベルジャン酵母の組み合わせにもよる三つ巴は、いままでにないユニークさをこのビールにもたらしています。

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スタイル: IPA

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モルト:
Pilsner, Malted Wheat, Malted Oats, Flaked Oats

ホップ:
ビタリング - Merkur
味・アロマ - Citra, Cascade, Simcoe, Amarillo

酵母: Belgian Ale/American Ale Blend

ABV: 6.5%

IBU: 31

ガスボリューム (炭酸ガス含有量): 2.4