Kyoto Brewing Co. - Wholesale
もものふ (MOMONOFU)
醸造家仲間と厳選したNZホップのトロピカルなアロマあふれる鮮やかペールエール
ホップはもちろんのことながら自然の産物であるため、品質やキャラクターが年ごとに、さらには異なるロットや生産者によっても大きく異なることがあります。私は、美味しいクラフトビールを造るためには、原材料を慎重に選ぶことが重要で、さらに言えば直接ホップ農場を訪れ、ホップを評価・選定することが鍵だと強く信じています。
実際にフリースタイルに出向き、選定したホップのフレーバーは、どれも群を抜いて鮮烈で、素晴らしいものでした。そこで、この旅に同行した国内の醸造家仲間たち(KBCを含めて5つの醸造所)とでコラボレーションし、フリースタイルが独自に開発したホップと最近選定したホップを使ったビールを造ることにしました。少し遊びの要素を加えるために、「ビールのスタイル」、「サブとなるホップ」、そして「副材料」を決めるルーレットを用意し、それぞれが造るビールをランダムに決めることに。その結果、私たちは、「Waimea」というホップと「乳糖」を使ったピーチャリン「ペールエール」を作ることになりました。乳糖を使ったペールエールは、正直予想外でしたが、そうと決まれば楽しんで挑戦しました。
マリスオッターモルトをベースに、小麦麦芽とオーツ麦を加えました。乳糖との相性を考え、オーツクリームのような滑らかな口当たりをだし、柔らかくクリーミーな個性をもったモルトの設計にしました。ホップに関しては、ピーチャリンを主体に構成し、Waimeaをサポート役にしました。トロピカル、柑橘、ストーンフルーツのようなフレーバーがうまく組み合わせる狙いです。さらに、ニュージーランド産のカスケードホップをマッシュ時に少量投入することで、マイルドな苦味を加えるとともに、酵母が喜ぶチオール成分を与えることにしました。
酵母は、発酵時に生み出すトロピカルなエステル香とフルーティーな風味を与えることで知られている新種のPomonaというものを選びました。そして、発酵過程の中頃にドライホップすることで、ホップのバイオトランスフォーメーション(酵素変換)が最大限に活性化され、濃厚でヘイジーな見た目と非常に柔らかなボディを持ちながら、ビール全体に豊かなホップのキャラクターが広がる仕上がりになっています。ルーレットで決まった条件でビールを造るのは挑戦でしたが、とても楽しんで取り組みました。このビールを飲む方にもそれが伝われば嬉しいです!